第8話・みっつ、その闘病生活?前回までのあらすじ母上を伴った夕食会も無事に終わり、帰宅したみっつであったが、翌日には再び病院に行かなければならなかった。 みっつ怪我編の完結編であり、怪我後の一週間の通院生活を綴る第8話の開始です! 夏も押し迫りつつある土曜日の昼下がり。 みっつは昨日と同じく病院で診察の順番を待っていたが相変わらず人が多く、この日も30分ほど待たされていた。 イライラするみっつであったが、常に持参している小説を読みながら待っていた。 看護婦さん 「みっつさ~ん。どうぞ~。」 どうやら、やっと順番が回って来た様である。診察室に入って、物々しい包帯を取り外したみっつの患部を消毒するお医者先生。 それから、2,3の質問をされたみっつは素直に答えた。 すると、 お医者先生 「はい、結構です。また来週、来て下さいね。」 みっつ 「はぁ?終わりですか?」 思わず間抜けな声を上げたみっつに対して、 お医者先生「はい、終わりですよ。」 と、あくまでも冷静なお医者先生の声。 診察室から去りながらみっつは、 (ものの3分で終わるのに30分以上も待たされるんだな・・・。) と、世の不合理さを嘆いていたが気を取り直して大学へと向かったのだった。 週が変わり、また病院に赴いたみっつを待っていたのは長い待ち時間と短い診察時間の繰り返しであった。 みっつは、この状況に飽き飽きしていたので、 (たとえデタラメでもいから、もっと長く診察してよ~。) と、馬鹿な事を考えていた。 そのくせ、長く診察をされたらされたで、 (早く、帰りたいじょ~。) とか考えるのは目に見えているのである。 通院と同時にみっつは、今回の怪我で掛かった費用が大学の保険で出るようなので銀行に口座を作りにも行った。 どうやら、大学の取引の関係で大学周辺の支店でなければ給付金額が振り込めないらしいので、仕方なく新規で作りに行った。 某銀行へと行ったみっつは、申し込み用紙に記入したが、その項目の中に通帳とキャッシュカードのデザインを選べるというのがあった。 種類は2種類で、ごく普通の通帳と「ムーミン」のキャラが描かれているものであり、みっつは、 (こんなん、ムーミンに決まってるじゃん!) と、即座にムーミンの方をチェックした。 そして、無事に口座を作成することが出来たのだが、通帳とキャッシュカードにはムーミンのキャラが刻まれており、みっつの童心を大いに満足させた。 退屈な通院生活だが、面白いことも幾つかはあった。 ある日、みっつが診察を待っていた時の事で、看護婦さんが後輩のズッキーと同姓同名の名前を呼ぶので、思わず視線を向けたみっつの視界には、本物のズッキーとは似つかない一言でいえば「ゴツク、ムサイ、オヤジ」であった・・・。 他にも、みっつの大学の知り合いの助教授の名前が呼ばれるので見たら、本人であったりと中々に面白かった。 そして、先週の金曜日。 事件から一週間後のこの日に、抜糸をしてもらい通院生活にピリオドが打たれた事は日記にも書いた。 今は、包帯も取れているが患部が指なので、完治にはしばらくかかるようだ。 とはいえ、ここまで無事に回復した事を、この場を借りて迷惑を掛けた皆々様への感謝の意を示したいと思います。本当に、ありがとうございました!(ぺこり) という訳で、第8話をお贈りしましたが、終盤はラビット物語りらしからぬ最後になってしまいました。とはいえ、これはこれでケジメのようなものなので、本人的には満足だす。 ちなみに、題名の闘病生活ですが、これは誇張のようなものなので、この話に闘病するみっつは出てきません。というか、怪我であり病気ではありません! と、自分に突っ込みをいれつつ、次回はみっつと海ちゃんが玉ちゃんに合うエピソードになります。では、第9話「熊が出たぞ~!」にご期待下さい! ※この物語は事実を元に構成されたノンフィクションです。 [総監督・原作・監修] 海ちゃん [脚本・シリーズ構成] みっつ |